四国中央相続手続サポートセンター
相続手続、遺言書作成のご支援
愛媛県四国中央市 海事代理士・行政書士  藤 田  晶  事務所
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早めにしたい相続対策
D遺言、「争族」の契機に?
 かつて、日本では、長男や事業を引き継ぐ者が故人(被相続人)の全ての財産を承継する「本家相続」がごく自然なものとして受け入れられていましたが、現在では、複数の故人(被相続人)がいて、かつ、同順位ならば、均等に財産を分け合う「均分相続」の考え方が広く行き渡っています。「本家相続」の割合は50%にも満たないとも言われています。
 「均分相続」の考え方が普及している今だからこそ、相続がいわゆる「争族」に至らしめる可能性を秘めています。
 事実、司法統計によると、遺産分割の調停や審判の件数は、年を追うごとに増加している傾向にあります。と同時に、家庭裁判所による遺言書の検認件数も戦後すぐの1949年(昭和24年)では367件しかなかったものが、2011年(平成23年)には15,000件に増えていることから、遺言書を遺す人たちが増えていることは紛れもない事実です。
 遺言書は、故人(被相続人)が親族に遺す最後の言葉ですが、その内容次第では、相続を「争族」に変える力も持っています。

遺言でできること
 遺言でまず押えておきたいのが、遺言で遺言者が様々な事項を指定できるという点です。
 大きく分けると、
@相続に関すること
 法定相続分とは異なる財産の分割方法の指定や、財産の分割そのものを禁止したり、相続人の廃除などが含まれます。
A財産の処分に関すること
 法定相続人以外の人や団体などに財産を分け与える「遺贈」に関するもので、「寄付」も含まれます。
B身分に関すること
 非嫡出子の認知や後見人、遺言執行者などの指定すること。さらには、遺言者の葬儀の取り仕切りやお墓の管理を行う祭祀承継者を指定することも含まれます。
の3つがあります。
遺言でできること
 ただ、遺言で指定できる事項は多岐にわたりますが、いかなる内容でも100%実現されるとは限ません。例えば、法定相続人以外の人に財産を分け与える「遺贈」は、法定相続人の「遺留分」を侵害することはできませんし、「葬式はしないで欲しい」と遺言書に書いていたとしても、これは遺言事項ではないため、実現するかは遺族の判断に委ねられます。
 遺言は、遺言者の遺志を表示することができる反面、法定相続人の「遺留分」を侵害している内容があれば、遺留分を侵害されている相続人が納得しないことは十分に考え得ることです。それ故に、遺言が「争族」の契機になりやすいのも事実です。

遺言の種類
 遺言は、民法で「特別方式」と「普通方式」の2つの類型があり、特別方式で4つ(一般危急時遺言、難破危急時遺言、伝染病隔絶地遺言、船舶隔絶時遺言)、普通方式で3つの合計7つの種類があります。
 特別方式は、文字通り、海難事故や伝染病に罹り死が迫っている状態での特別な遺言の方式で、普通は、同様に「普通方式」が利用されます。
 普通方式には、
@自筆証書遺言
 遺言者が本文の全文・日付・氏名を自書し、押印するもの。ワープロ文字や代筆は認められず、必ず遺言者自身が書くことが条件です。誰でも簡単に作成することができ、作成に関する費用もかかりませんが、紛失や民法で定める要件を備えていなければ無効になったり、内容が曖昧で「争族」の契機となったりすることもあります。また、内容が漏れてしまうこともあります。
A公正証書遺言
 遺言者が公証役場に出向き、証人2人以上の立会いを得て、遺言者の口述を基に、公証人が作成するもの。財産に応じて作成費用がかかるなど面倒な面もありますが、遺言の秘密を守り、自筆証書遺言や秘密証書遺言と異なり家庭裁判所での検認手続も不要になるなど、遺言の確実な執行という点において最も優れた遺言と言えます。
B秘密証書遺言
 遺言内容を記載した書面に遺言者が署名、押印し、それを封書で公証役場に提出するもの。公証役場では、公証人1人と証人2人以上の立会いが必要になります。封をしてから公証役場に提出するので遺言内容が漏れること、遺言が存在する記録が残るのが利点ですが、手続が煩雑であること、遺言書を作成したことを秘密にできない、公正証書遺言と異なり、家庭裁判所の検認手続が必要になるなど点から実用性に乏しく利用者は余り多くありません。
の3つの種類があります
 遺言を遺したとしても、「争族」の可能性が全くないとは言えませんが、遺言を遺さなかったために会ったこともない甥や姪に遺産を渡さざるを得ないケースもあります。
 ですが、自ら築いた財産をどう受け継がせるかを自らが決め遺言書を遺すことは、人生最大の仕事という認識を持たなければならない時代になったと言るのではないでしょうか。
遺言のメリット・デメリットの比較

自筆証書遺言の書き方
 自筆証書遺言は、証人が不要で、作成費用もかからず、誰でも簡単に作成できる遺言です。
 ただ、民法では、
(遺言の要式性)
第960条 遺言は、この法律に定める方式に従わなければ、これをすることができない。
と定め、一定の要式(形式)を備えなければ遺言が無効になると定めています。
 その上で、自筆証書遺言については、
(自筆証書遺言)
第968条 自筆証書によつて遺言をするには、遺言者が、その全文、日附及び氏名を自書し、これに印をおさなければならない。
A 自筆証書中の加除その他の変更は、遺言者が、その場所を指示し、これを変更した旨を附記して特にこれに署名し、且つ、その変更の場所に印をおさなければ、その効力がない。
と、その要式を念押しで定めています。要式に従わない場合は、無効になってしまいます。
 遺言は、あくまで具体的にかつ詳細に、さらに正確に書かなければなりません。自筆証書遺言が自筆(自書)でなければならないとしているのは、まさにこれらを担保するためのものです。
 要式(形式)の間違いが多いものを挙げると、不動産の所在地の記載方法です。自宅の土地・建物だからといって、住所地(住民票に記載されているもの)を書かれる場合がありますが、土地・建物の登記簿謄本(登記事項証明書)に記載されている地番を書かなければなりません。面倒だからといって、土地・建物の登記簿謄本(登記事項証明書)を別紙として添付することはできません。
 相続財産の配分割合の記載について、「土地の3分の2を妻 ○○に、3分の1を長男 □□に」と記載していた場合、単純に面積を切り分けるのか、土地の価額に応じて土地を切り分けるのかが曖昧で、「争族」の契機となりかねません。
 日付も大事です。自筆証書遺言は簡単に作成できるものですから、何度でも書き直せます。書き直した場合、日付が最新のものが有効になります。なお、日付を「平成26年12月吉日」と書いてしまっている場合、書いた日が特定できず要式(形式)を欠き、無効となります。
 「家族仲良く、法律どおりに相続するように」と書く人も少なくない。しかし、これでは遺言をした意味が無くなってしまいます。
 長年苦労を共にしてきた妻に全財産を与えたい、献身的に看病や介護をしてくれた長男の嫁に財産をあげたいなど、遺言者の思いを形にするのが遺言書です。だからこそ、具体的、詳細、正確さにこだわらなくてはならないのです。
 自筆証書遺言は、公正証書遺言や秘密証書遺言と違い、強要されて書かされた可能性、隠されたり、破棄されたり、改ざんされたりする危険性を伴います。要式(形式)を欠けば無効にもなり得ます。家庭裁判所の検認手続も必要になります。
 さらに、遺言者の死後、誰にも発見されず、遺言者の思いが実現されないことも考えられます。信頼できる人に遺言書を保管してもらうことや遺言執行者を頼んでおくという対策も必要だと思います。
自筆証書遺言の書き方〔例〕、自筆証書遺言の書き方のポイント

遺言で遺された家族が納得する環境づくりも重要
 いずれの種類の遺言であっても、「争族」にならないという保証はありませんが、だからといって遺言をしておかなければ「争族」を招く可能性は高まります。遺言に「付言」を書き加えて、その中で遺された家族への思いをつづるなどして、家族のそれぞれが納得できる環境を作り出すのも遺言の重要な役割です。

財産を社会に還元
 昨今、「社会から恩恵を受けたので、これを死後に社会に還元したい」などという考えで、遺言で寄付を指示する人も増加しているといいます。
 税制も、2007年(平成19年)から寄付金に対する控除制度を拡充し、これを後押ししています。
 相続や遺贈による財産を国や地方公共団体、または特定の公益団体に寄付した場合、その財産は相続税の対象から除くというものです。
 この特例を受けるためには、
@寄付した財産は、相続や遺贈によって受けた財産…故人(被相続人)の生命保険金や退職手当を含む。…であること。
A相続財産を、相続税の申告期限までに寄付すること。
B寄付先が、国や地方公共団体または教育や科学の振興に貢献すると認められる特定の公益を目的とする事業を行う公益法人であること。

が必要になります。
 相続や遺贈によって受けた財産を、特定の公益信託の信託財産として支出した場合も、その支出額に相当する部分は、相続税の対象とはなりません。
 個人や法人が公共政策の担い手を引き受けようとする「新しい公共」という考え方が浸透しつつある現在、遺産を寄付して社会に還元するという新たな形の相続も一考の余地があるのではないでしょうか。
 遺言でできること
相続分の指定  財産の相続方法を指定できる。
遺産分割方法の指定  財産の現物分割、換価分割、代償分割などの方法を決められる。
遺産分割の禁止  最長5年間、遺産の分割を禁止し、相続人の共有にすることができる。
遺贈  法定相続人以外の者に遺産を分け与えることができる。
 寄付  遺産を社会や福祉のために役立てることができる。
 信託の設定  信託銀行などに財産を信託して、財産の管理・運用を委ねることができる。
 相続人の廃除  特定の相続人の相続権を失わせることができる。
 相続人相互の担保責任の指定  相続財産の評価額が下がり、これにより相続人が損失を被った場合、損失分を他の相続人が補てんする割合を決めておくことができる。
 特別受益の持ち戻しの免除  特別受益を受けていた相続人の持ち戻しを免除させることができる。
 子の認知  非嫡出子を認知したり、胎児を認知することができる。
 未成年後見人・未成年後見監督人の指定  相続人のうちに未成年者がいるときは、未成年後見人と、未成年後見人を監督する未成年後見監督人を指定することができる。
遺言執行者の指定   遺言の内容を確実に実効してくれる遺言執行者を指定することができる。
 祭祀承継者の指定   墓を管理したり、葬儀や法事などの祭祀を取り仕切る人を指定しておくことができる。
 
 
言のメリット・デメリットの比較(普通方式の3種類)
自筆証書遺言 公正証書遺言 秘密証書遺言
作成の方法 遺言者が全文を自筆で書くとともに、日付、氏名、資料なども全て自筆で書き、押印する。
押印する印鑑は認印でも差し支えない。
封をする必要は特にない。
代筆、ワープロ文書、録画・録音は不可。
遺言者が公証人に遺言内容を口述し、公証人が筆記する。
いわゆる「実印」、印鑑登録証明書、相続人などの戸籍謄本(コンピュータ化した戸籍では戸籍全部事項証明)、土地・建物の登記簿謄本(登記事項証明書)が必要になる。
遺言者自身が自筆で作成することが望ましいが、代筆、ワープロ文書でも可。ただし、署名は遺言者の自筆である必要がある。
遺言書に押印し、同じ印鑑で封印後、公証役場に提出し、遺言者の遺言であることを認めてもらう。なお、印鑑は認印でも差し支えない。
作成する場所 問われない 原則として公証役場 問われない
公証人の要否 不要 必要 必要
 証人の要否  不要  2人以上 2人以上 
 署名押印 遺言者本人  遺言者本人、公証人、証人   遺言者本人、公証人、証人
 保管する人 遺言者本人  公証役場が原本を保管、正本(原本と同一の効力あり)は遺言者本人が保管  遺言者本人 
 家庭裁判所の検認 必要   不要 必要 
 メリット ○簡単に作成できる。
○費用がかからない。
○原本が公証役場に保管されるので、紛失や改ざんが起こらない。
○形式や内容の不備がない。
○家庭裁判所の検認手続が不要になる。 
○遺言の存在が明確になる。
○遺言内容が秘密にできる。
○偽造や改ざんされる危険がない。 
 デメリット ●形式や内容の不備で無効になることがある。
●改ざんのおそれがある。
●紛失や遺言書が発見されない可能性がある。
●家庭裁判所の検認手続が必要になる。
●作成手続が煩雑になる。
●作成に費用がかかる。
●証人2人以上を確保しなければならない。 
●形式や内容の不備で無効になることがある。
●内容が曖昧で争いになる可能性がある。
●作成手続が煩雑になる。
●家庭裁判所の検認手続が必要になる。
●証人2人以上を確保しなければならない。
 
自筆証書遺言の書き方
 
自筆証書遺言の書き方のポイント
 
 
 
受付時間 9:00〜17:00 (日曜・祝日を除く。)
日曜日・祝日でも上記時間内であれば可能な限りご対応いたします。お気軽にお問合せください。また、他のお客様と面談中等で、お電話がつながりにくいことがあります。時間をおいてお掛け直しいただければ幸甚です。
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