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| 建設業等からの暴力団排除対策の徹底について |
| 警察庁丁暴発第18号/平成27年1月30日/警察庁刑事局組織犯罪対策部暴力団対策課長から各都道府県警察の長、各方面本部長あて(参考送付先)各管区警察局広域調整担当部長 |
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| 建設業等からの暴力団排除対策の徹底について |
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このたび、建設業法等の一部を改正する法律(平成26年法律第55号)が成立し、同法による改正後の建設業法(昭和24年法律第100号)、浄化槽法(昭和58年法律第43号)及び建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律(平成12年法律第104号。以下「建設リサイクル法」という。)において、許可の欠格要件等に暴力団排除条項が整備され、平成27年4月1日に施行されることとなった。今後、各都道府県において、建設業法等の改正を踏まえた暴力団排除対策の推進が図られることから、各都道府県警察にあっては、都道府県との連携を強化し、建設業等からの暴力団排除対策の徹底に努められたい。
なお、本通達に並行して、国土交通省土地・建設産業局建設業課長から別添「建設業許可に係る暴力団排除の実施について」(平成27年1月30日付け国土建推発第50号)が発出されているので参考とされたい。 |
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| 記 |
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1 建設業法等の改正
建設業の許可については、これまで建設業法第7条第3号のいわゆる不誠実条項の解釈により暴力団排除を行っており、これに該当する事由が許可後に判明した場合であっても、許可を取り消すことができなかったところ、今般の建設業法の改正により、許可に係る欠格要件に暴力団排除条項が追加されるとともに、暴力団排除条項該当事由が許可後に判明したときは、許可を取り消さなければならないこととなった。
また、浄化槽工事業及び解体工事業については、都道府県知事への登録が義務付けられているところ(注1)、今般の浄化槽法及び建設リサイクル法の改正により、登録拒否事由及び取消事由に新たに暴力団排除条項が盛り込まれた。
※注1:浄化槽工事業を営もうとする者が、建設業法上の土木工事業、建築工事業又は管工事業の許可を受けている場合は、浄化槽工事業の登録は要しないこととされており、また、解体工事業を営もうとする者が、建設業法上の土木工事業、建築工事業又はとび・土工工事業の許可を受けている場合は、解体工事業の登録は要しないこととされている。
2 暴力団排除に関する規定
(1) 建設業の許可に係る欠格要件(建設業法第8条関係)
建設業の許可に係る欠格要件は、以下のとおりである。
ア 暴力団員又は暴力団員で亡くなった日から5年を経過しない者(以下「暴力団員等」という。)
イ 営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者でその法定代理人(法定代理人が法人である場合においては、その役員等を含む。)が暴力団員等に該当するもの
ウ 法人でその役員等(注2)又は政令で定める使用人(注3)のうちに、暴力団員等に該当する者のあるもの
※注2:「役員等」とは、「業務を執行する社員、取締役、執行役又はこれらに準ずる者をいい、相談役、顧問その他いかなる名称を有する者であるかを問わず、法人に対し業務を執行する社員、取締役、執行役又はこれらに準ずる者と同等以上の支配力を有するものと認められる者を含む。」とされている(建設業法第5条)。
※注3:「政令で定める使用人」とは、支配人及び支店又は営業所の代表者とされている(建設業法施行令第3条)。
(2) 建設業の許可に係る取消事由(建設業法第29条関係)
都道府県知事は、その許可を受けた建設業者が上記の欠格要件に該当するときは、当該許可を取り消さなければならないこととされた。
(3) 浄化槽工事業及び解体工事業の登録に係る拒否事由(浄化槽法第24条及び建設リサイクル法第24条関係)
浄化槽工事業及び解体工事業の登録に係る拒否事由は、以下のとおりである。
ア 暴力団員等
イ 営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者でその法定代理人が暴力団員等に該当するもの
ウ 法人でその役員(注4)のうちに暴力団員等に該当する者があるもの
※注4:「役員」とは、「相談役、顧問その他いかなる名称を有する者であるかを問わず、法人に対し業務を執行する社員、取締役、執行役又はこれらに準ずる者と同等以上の支配力を有するものと認められる者を含む。」とされている(浄化槽法第22条、建設リサイクル法第22条)。
エ 暴力団員等がその事業活動を支配する者
(4) 浄化槽工事業及び解体工事業の登録に係る取消事由(浄化槽法第32条及び建設リサイクル法第35条関係)
都道府県知事、登録を受けた浄化槽工事業者又は解体工事業者が上記の拒否事由に該当するときは、当該登録を取り消し、又は6月以内の期間を定めてその事業の全部若しくは一部の停止を命ずることができることとされた。
3 各都道府県警察の対応
(1) 合意書の見直し
建設業の許可に係る照会・回答については、都道府県警察と都道府県が締結した合意書に基づき行われているところ、今般の改正を受け、合意書の見直しを検討する必要があることから、各都道府県警察にあっては、都道府県の担当部局と調整を図ること。
(2) 照会・回答
合意書に基づく照会を受理した際には、速やかに警察庁情報管理システムによる確認を行うとともに、必要に応じて補充調査を行うなど、迅速かつ正確な回答に努めること。なお、照会の受理に当たっては、照会事項を電子データで記録した電磁的記録媒体の添付を求めるなど、相互の円滑な連携に配意すること。
(3) 積極的な通知
建設業の許可を受けている事業者が欠格要件に該当する事実を把握したときは、都道府県に対して積極的な通知を行うこと。
(4) 浄化槽工事業及び解体工事業の登録に係る照会の対応
浄化槽工事業及び解体工事業の登録に係る照会の対応については、原則として合意書を締結せず、「暴力団排除等のための部外への情報提供について」(平成25年12月19日付け警察庁丙組企分第35号、丙組暴発第13号)に基づいて対応すること。なお、文書で回答を行う場合には、建設業許可に係る合意書の様式に準じた書面を用いること。
4 留意事項
(1) 適切な保護措置等
許可の却下や取消等を行う際に都道府県の担当者から相談等を受理した場合には、適切な指導、助言等を行うとともに、関係者の保護等必要な措置を講じること。
(2) 情報管理の徹底
照会書や電磁的記録媒体の受け渡しについては、紛失等による情報漏洩を防止する観点から原則として手交で行うなど、情報管理に万全を期すこと。
(3) 事件化の検討
建設業法等では、許可の不正取得や虚偽書類の提出等に罰則規定が設けられていることから、これらに該当する事実を把握したときは、積極的に事件化を検討すること。 |
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| 別添 |
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| 平成27年1月30日 |
| 国土建推発第50号 |
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| 各都道府県建設業担当部長 あて |
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| 国土交通省土地・建設産業局建設業課長 |
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| 建設業許可に係る暴力団排除の実施について |
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建設業からの暴力団排除については、これまでも警察当局との緊密な連携のもとに積極的な取組を実施してきたところですが、今般、建設業法等の一部を改正する法律(平成26年法律第55号)により建設業法(昭和24年法律第100号)が改正され、平成27年4月1日に施行されることから、当該改正内容を踏まえ、従来の「建設業・宅地建物取引業からの暴力団排除の実施に係る合意書(案)」の見直しを行い、別添のとおり、新たな合意書(案)を作成し、所管地域の各警察本部と合意書を締結するよう北海道開発局、各地方整備局及び沖縄総合事務局宛てに通知したので、参考までに送付します。
なお、建設業法等の一部を改正する法律により、浄化槽法(昭和58年法律第43号)及び建設工事に係る資材の再意資源化等に関する法律(平成12年法律第104号)も改正され、建設業に含まれる浄化槽工事業及び解体工事業の登録についても暴力団排除条項が整備されました。このため、浄化槽工事業及び解体工事業からの暴力団排除についても、各都道府県警察と適切な連携が図られるよう、これらの業を所管する担当部局に周知していただきますようお願いします。 |
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| 警察庁のホームページから引用 |
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| 建設業許可及び宅地建物取引業免許に係る暴力団排除の実施について |
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| 平成27年1月30日 |
| 国土建推発第49号 |
| 国土動指発第72号 |
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| 各地方整備局等建設業担当部長 あて |
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| 土地・建設産業局建設業課長 |
| 土地・建設産業局不動産産業課長 |
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| 建設業許可及び宅地建物取引業免許に係る暴力団排除の実施について |
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建設業及び宅地建物取引業からの暴力団排除については、これまでも警察当局との緊密な連携のもとに積極的な取組を実施してきたところですが、今般、建設業法等の一部を改正する法律(平成26年法律第55号)により建設業法(昭和24年法律第100号)が、宅地建物取引業法の一部を改正する法律(平成26年法律第81号)により宅地建物取引業法(昭和27年法律第176号)が、それぞれ改正され、ともに平成27年4月1日に施行されることから、当該改正内容を踏まえ、従来の「建設業・宅地建物取引業からの暴力団排除の実施に係る合意書(案)」の見直しを行い、別添のとおり、新たな合意書(案)を作成した。
ついては、これを参考とし、速やかに所管地域の各警察本部との合意書を締結されるよう、所要の準備を進められたい。
なお、本通知の内容については、警察庁とも協議済みである。 |
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| 別添 |
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| 建設業許可及び宅地建物取引業免許に係る暴力団排除に関する合意書(案) |
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| 国土交通大臣が行う建設業の許可及び宅地建物取引業(以下「宅建業」という。)の免許(以下「許可等」という。)からの暴力団排除を徹底するため、(○○地方整備局長、北海道開発局長、沖縄総合事務局)と(警視庁組織犯罪対策部長、○○道府県警察本部長)は、相互の連絡協議体制の確立について以下のとおり合意する。 |
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| 記 |
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(許可等からの排除対象者)
第1 許可等からの排除対象者は、次のとおりである。
(1) 暴力団員又は暴力団員で亡くなった日から5年を経過しない者(以下「暴力団員等」という。)
(2) 営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者でその法定代理人(法定代理人が法人である場合においては、その役員(等)を含む。)が暴力団員等に該当するもの
(3) 法人でその役員(等)又は政令で定める使用人のうちに、暴力団員等に該当する者のあるもの
※建設業法(昭和24年法律第100号)における表記は「役員等」であり、その定義は「業務を執行する社員、取締役、執行役又はこれらに準ずる者をいい、相談役、顧問その他いかなる名称を有する者であるかを問わず、法人に対し業務を執行する社員、取締役、執行役又はこれらに準ずる者と同等以上の支配力を有するものと認められる者を含む。」とされている(同法第5条)。宅地建物取引業法(昭和27年法律第176号)における表記は「役員」であり、その定義は「業務を執行する社員、取締役、執行役又はこれらに準ずる者をいい、相談役、顧問その他いかなる名称を有する者であるかを問わず、法人に対し業務を執行する社員、取締役、執行役又はこれらに準ずる者と同等以上の支配力を有するものと認められる者を含む。」とされている(同法第5条)。
※政令で定める使用人てゃ、建設業については、建設業法施行令(昭和31年政令第273号)第3条において支配人及び支店又は営業所の代表者とされており、宅建業については、宅地建物取引業法施行令(昭和39年政令第383号)第2条の2において宅地建物取引業者の使用人で、宅建業に関する事務所の代表者とされている。
(4) 個人で政令で定める使用人のうちに、暴力団員等に該当する者のあるもの
(5) 暴力団員等がその事業活動を支配する者
(許可等に係る照会手続)
第2 (○○地方整備局長、北海道開発局長、沖縄総合事務局)で建設業の許可を主管する課の長及び宅建業の免許を主管する課の長(以下「地方整備局建設産業課長等」という。)は、許可等を受けようとする者又は許可等を受けてる者(以下「許可等対象者」という。)が排除対象者に該当するか否かについて、許可等対象者の本店所在地を管轄する(警視庁組織犯罪対策部長、○○道府県警察本部長)の暴力団対策を主管する課の長(以下「暴力団対策主管課長」という。)に対し、照会書(別記様式第1号)により照会を行うことができるものとする。
なお、照会を行う場合は、原則として、照会内容を電子データで記録した電磁的記録媒体を添付して行うこととする。
(許可等に係る照会への回答)
第3 暴力団対策主管課長は、第2の照会を受けたときは、許可等対象者が排除対象者に該当するか否かについて確認した上、その結果を地方整備局建設産業課長等に対し、回答書(別記様式第2号)により速やかに回答するものとする。
(暴力団対策主管課長からの通知)
第4 暴力団体対策主管課長は、許可等対象者が排除対象者に該当すると認める事実を確認したときは、地方整備局建設産業課長等に対し、通知書(別記様式第3号)により通知することができるものとする。
(情報管理の徹底)
第5 地方整備局建設産業課長等と暴力団対策主管課長は、照会等で用いる書面や電磁的記録媒体の紛失等による情報漏洩を防止するため、情報の管理に万全を期することとする。
(相互の連携)
第6 地方整備局建設産業課長等と暴力団対策主管課長は、許可等からの暴力団排除を徹底するため、相互に緊密な連携を図ることとする。
(その他)
第7 地方整備局建設産業課長等と暴力団対策主管課長は、本合意書に定めのない事項又は疑義の生じた事項については、その都度協議の上、決定するものとする。
(運用開始日)
第8 本合意書は、平成27年4月1日(改正法施行の日)から運用を開始する。 |
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| 平成○年○月○日 |
| ○○地方整備局長(北海道開発局長、沖縄総合事務局長) |
| ○ ○ ○ ○ |
| 警視庁組織犯罪対策部長(○○道府県警察本部長) |
| ○ ○ ○ ○ |
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別記様式第1号 照会書 …(略)…
別記様式第2号 回答書 …(略)…
別記様式第3号 通知書 …(略)… |
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| 警察庁のホームページから引用 |
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| 暴力団排除等のための部外への情報提供について |
| 警察庁丙組企分発第35号、警察庁丙組暴発第13号/平成25年12月19日/警察庁刑事局組織犯罪対策部長から各地方機関の長、各都道府県警察の長(参考送付先)庁内各局部課長、各管区警察局広域調整担当部長 |
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| 暴力団排除等のための部外への情報提供について |
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暴力団情報については、法令の規定により警察において厳格に管理する責任を負っている一方、一定の場合に部外に提供することによって、暴力団による危害を防止し、その他社会から暴力団を排除するという暴力団対策の本来の目的のために活用することも当然必要である。
近年、各都道府県警察において、暴力団排除条例(以下「条例」という。)が施行され、事業者が一定の場合に取引等の相手方が暴力団員・元暴力団員等に該当するかどうかを確認することが義務付けられるとともに、暴力団が資金獲得のために介入するおそれのある建設・証券等の業界を中心として、暴力団員に加え、元暴力団員等を各種取引から排除する仕組みが構築されている。一方、暴力団は、暴力団関係企業や暴力団と共生する者を通じて様々な経済取引に介入して資金の獲得を図るなど、その組織又は活動の実態を多様化・不透明化させている。このような情勢を受けて、事業者からのこれらの者に関する情報提供についての要望が高まっており、条例においても事業者等に対し、必要な支援を行うことが都道府県の責務として規定されているところである。
以上のような情勢の変化に的確に対応し、社会からの暴力団の排除を一層推進するため、各都道府県警察においては、「暴力団排除等のための部外への情報提供について」(平成23年12月22日付け警察庁丙組企分発第42号、丙組暴発第19号)に基づき暴力団情報の部外への提供を行っているところであるが、通達発出後の運用実態等を踏まえ、情報提供の在り方を一部見直すこととした。見直し後の暴力団情報の部外への提供については、下記のとおりとするので、その対応に遺漏のないようにされたい。
なお、上記通達は廃止する。 |
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| 記 |
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第1 基本的な考え方
1 組織としての対応の徹底
暴力団情報の提供については、個々の警察官が依頼を受けて個人的に対応するということがあってはならず、必ず、提供の是非について、第6の2に定めるところにより、警察本部の暴力団対策主管課長又は警察署長の責任において組織的な判断を行うこと。
2 情報の正確性の確保
暴力団情報を提供するに当たっては、第4の1に定めるところにより、必要な補充調査を実施するなどして、当該情報の正確性を担保すること。
3 情報提供に係る責任の自覚
情報の内容及び情報提供の正当性について警察が立証する責任を負わなければならないとの認識を持つこと。
4 情報提供の正当性についての十分な検討
暴力団員等の個人情報の提供については、行政機関が保有する個人情報の保護に関する法律及び個人情報保護条例の規定に従って行うこと。特に、相手方が行政機関以外の者である場合には、法令の規定に基づく場合のほかは、当該情報が暴力団排除等の公益目的の達成のために必要であり、かつ、警察からの情報提供によらなければ当該目的を達成することが困難な場合に行うこと。
第2 積極的な情報提供の推進
1 暴力団犯罪の被害者の被害回復訴訟において組長等の使用者責任を追及する場合や、暴力団事務所撤去訴訟等暴力団を実質的な相手方とする訴訟を支援する場合は、特に積極的な情報提供を行うこと。
2 債権管理回収業に関する特別措置法及び廃棄物の処理及び清掃に関する法律のように提供することができる情報の内容及びその手続が法令により定められている場合又は他の行政機関、地方公共団体その他の公共的機関との間で暴力団排除を目的として暴力団情報の提供に関する申合せ等が締結されている場合には、これによるものとする。暴力団排除を目的として組織された事業者団体その他これに準ずるものとの間で申合せ等が締結されている場合についても、同様とする。
なお、都道府県警察においてこの申合せ等を結ぶ場合には、事前に警察庁刑事局組織犯罪対策部企画分析課及び暴力団対策課と協議するものとする。
3 第2の1又は2以外の場合には、条例上の義務履行の支援、暴力団に係る被害者対策、資金源対策の支店や社会経済の基本となるシステムに暴力団を介入させないという視点から、第3に示した基準に従いつつ、可能な範囲で積極的かつ適切な情報提供を行うものとする。
4 都道府県暴力追放運動推進センター(以下「センター」という。)に対して相談があった場合にも、同様に第3に示した基準に従い判断した上で、必要な暴力団情報をセンターに提供し、センターが相談者に当該情報を告知することとする。
第3 情報提供の基準
暴力団情報については、警察は厳格に管理する責任を負っていることから、情報提供によって達成される公益の程度によって、情報提供の要件及び提供できる範囲・内容が異なってくる。
そこで、以下の1、2及び3の観点から検討を行い、暴力団対策に資すると認められる場合は、暴力団情報を当該情報を必要とする者に提供すること。
1 提供の必要性
(1) 条例上の義務履行の支援に資する場合その他法令の規定に基づく場合
事業者が、取引等の相手方が暴力団員、暴力団準構成員、元暴力団員、共生者、暴力団と社会的に非難されるべき関係を有する者等でないことを確認するなど条例上の義務を履行するために必要と認められる場合には、その義務の履行に必要な範囲で情報を提供するものとする。
その他法令の規定に基づく場合についても、当該法令の定める要件に従って提供するものとする。
(2) 暴力団員による犯罪、暴力的要求行為等による被害の防止又は回復に資する場合
情報提供を必要とする事案の具体的内容を検討し、被害が発生し、又は発生するおそれがある場合には、被害の防止又は回復のために必要な情報を提供するものとする。
(3) 暴力団の組織の維持又は拡大への打撃に資する場合
暴力団の組織としての会合等の開催、暴力団事務所の設置、加入の勧誘、名誉職への就任や栄転を受けること等による権威の獲得、政治・公務その他一定の公的領域への進出、資金獲得等暴力団の組織の維持又は拡大に係る活動に打撃を与えるために必要な場合、その他暴力団排除活動を促進する必要性が高く暴力団の組織の維持又は拡大への打撃に資する場合には、必要な情報を提供するものとする。
2 適正な情報管理
情報提供は、その相手方が、提供に係る情報の悪用や目的外利用を防止するための仕組みを確立している場合、提供に係る情報を他の目的に利用しない旨の誓約書を提出している場合、その他情報を適正に管理することができると認められる場合に行うものとする。
3 提供する暴力団情報の範囲
(1) 第3の1(1)の場合
条例上の義務を履行するために必要な範囲で情報を提供するものとする。
この場合において、まずは、情報提供の相手方に対し、契約の相手方等が条例に規定された規制対象者等の属性のいずれかに該当する旨の情報を提供すれば足りるかを検討すること。
(2) 第3の1(2)及び(3)の場合
次のア、イ及びウの順に慎重な検討を行う。
ア 暴力団の活動の実態についての情報(個人情報以外の情報)の提供
暴力団の義理掛けが行われるおそれがあるという情報、暴力団が特定の場所を事務所としているという情報、傘下組織に係る団体の名称等、個人情報以外の情報の提供によって足りる場合には、これらの情報を提供すること。
イ 暴力団員等該当性情報の提供
上記アによって公益を実現することができないかを検討した上で、次に、相談等に係る者の暴力団員等(暴力団員、暴力団準構成員、元暴力団員、共生者、暴力団員と社会的に非難されるべき関係を有する者、総会屋及び社会運動等標ぼうゴロをいう。以下同じ。)への該当性に関する情報(以下「暴力団員等該当性情報」という。)を提供することを検討する。
ウ 上記イ以外の個人情報の提供
上記イによって公益を公益を実現することができないかを慎重に検討した上で、それでも公益実現のために必要であると認められる場合には、住所、生年月日、連絡先その他の暴力団員等該当性情報以外の個人情報を提供する。
なお、前科・前歴等の情報は、そのまま提供することなく、被害者等の安全確保のために特に必要があると認められる場合に限り、過去に犯した犯罪の態様等の情報を提供すること。また、顔写真の交付は行わないこと。
第4 提供する暴力団情報の内容に係る留意点
1 情報の正確性の確保について
暴力団情報を提供するに当たっては、その内容の正確性が厳に求められることから、必ず警察本部の暴力団対策主管課等に設置された警察庁情報管理システムによる暴力団情報管理業務により暴力団情報の照会を行い、その結果及び必要な補充調査の結果に基づいて回答すること。
2 指定暴力団以外の暴力団について
指定暴力団以外の暴力団のうち、特に省長の激しい規模の小さな暴力団については、これが暴力団、すなわち「その団体の構成員が集団的に又は常習的に暴力的不法行為等を行うことを助長するおそれがある団体」(暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律第2条第2号)に該当することを明確に認定できる資料の存否につき確認すること。
3 暴力団準構成員及び元暴力団員等の場合の取扱い
(1) 暴力団準構成員
暴力団準構成員については、当該暴力団準構成員と暴力団との関係の態様及び程度について十分な検討を行い、現に暴力団又は暴力団員の一定の統制の下にあることを確認した上で、情報提供の可否を判断すること。
(2) 元暴力団員
現に自らの意志で反社会的団体である暴力団に所属している構成員の場合と異なり、元暴力団員については、暴力団との関係を断ち切って更生しようとしている者もいることから、過去に暴力団員であったことが法律上の欠格要件となっている場合や、現状が暴力団準構成員、共生者、暴力団員と社会的に非難されるべき関係にある者、総会屋及び社会運動等標ぼうゴロとみなすことができる場合は格別、過去に暴力団に所属していたという事実だけをもって情報提供をしないこと。
(3) 共生者
共生者については、暴力団への利益供与の実態、暴力団の利用実態等強制関係を示す具体的な内容を十分に確認した上で、具体的事案ごとに情報提供の可否を判断すること。
(4) 暴力団員と社会的に非難されるべき関係にある者
「暴力団員と社会的に非難されるべき関係」とは、例えば、暴力団員が関与している賭博等に参加している場合、暴力団が主催するゴルフコンペや誕生会、還暦祝い等の行事等に出席している場合等、その態様が様々であることから、当該対象者と暴力団員とが関係を有するに至った原因、当該対象者が相手方を暴力団員であると知った時期やその後の対応、暴力団員との交際の内容の軽重等の事情に照らし、具体的事案ごとに情報提供の可否を判断する必要があり、暴力団員と交際しているといった事実だけをもって漫然と「暴力団員と社会的に非難されるべき関係にある者である」といった情報提供をしないこと。
(5) 総会屋及び社会運動等標ぼうゴロ
総会屋及び社会運動等標ぼうゴロについては、その活動の態様が様々であることから、漫然と「総会屋である」などと情報を提供しないこと。
情報提供を求められている個別の事案に応じて、その活動の態様について十分な検討を行い、現に活動が行われているか確認した上で情報を提供すること。
(6) 暴力団の支配下にある法人
暴力団の支配下にある法人については、その役員に暴力団員等がいることをもって漫然と「暴力団の支配下にある法人である」といった情報提供をするのではなく、役員等に占める暴力団員等の比率、当該法人の活動実態等についての十分な検討を行い、現に暴力団が当該法人を支配していると認められる場合に情報を提供すること。
第5 情報提供の方式
1 第3の1(1)による情報提供を行うに当たっては、その相手方に対し、情報提供に係る対象者の住所、氏名、生年月日等が分かる身分確認資料及び取引関係を裏付ける資料等の提出を求めるとともに、提供に係る情報を他の目的に利用しない旨の誓約書を求めること。
2 情報提供の相手方に守秘義務がある場合等、情報の適正な管理のために必要な仕組みが整備されていると認められるときは、情報提供を文書により行ってよい。
これ以外の場合においては、口頭による回答にとどめること。
3 情報提供は、原則として、当該情報を必要とする当事者に対して、当該相談等の性質に応じた範囲内で行うものとする。ただし、情報提供を受けるべき者の委任を受けた弁護士に提供する場合その他情報提供を受けるべき本人に提供する場合と同視できる場合はこの限りではない。
第6 暴力団情報の提供に係る記録の整備等
1 記録の整備
警察本部及び警察署の暴力団対策主管課においては、部外への暴力団情報の提供(警察部内の暴力団対策主管部門以外の部門から部外への暴力団情報の提供について協議を受けた場合を含む。)に関し、情報提供の求めの概要、提供の是非についての判断の理由及び結果等について、確実に記録すること。
2 決裁
原則として、所属長又はこれに相当する上級幹部が実際に最終判断を下し、決裁をするものとする。ただし、警察署長が行う情報提供について、以下の条件に当てはまるときは、警部以上の階級にある、暴力団対策主管課長又はこれに相当する幹部において専決処理することも可能とする。すなわち、他の行政機関、地方公共団体その他の公的機関による、法令等又は暴力団排除を目的とした暴力団情報の提供に関する申合せ等に基づく照会に対して、警察庁情報管理システムによる暴力団情報管理業務の暴力団情報に該当がないことから規制対象者等の属性に該当しない旨を回答する場合に限り、専決処理することも可能とする。
また、情報提供を行うことについて緊急かつ明確な必要が認められる場合においては、事後報告としても差し支えない。
3 警察本部における把握
部外から暴力団情報に係る照会及びそれにたいする警察の回答状況については、情報の適正な管理に万全を期するため、各警察本部の暴力団対策主管課において定期的に把握すること。 |
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| 警察庁のホームページから引用 |