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○和田(貞)委員
質問を続けますが、まず、風俗営業と風俗関連営業(注:現在の「店舗型性風俗特殊営業」)を分けいるわけです。片方は許可制、片方は届け出制。基本的にどういう考え方でそのような区分けをしたのかということをひとつお聞かせ願いたい。
○鈴木(良)政府委員
風俗営業は、その営業にかかわります業務が適正に行われる場合には、本質的には、国民に社交と憩いの場を提供いたしまして健全な娯楽の機会を与えることによりまして国民生活に潤いをもたらすものである、そういう営業であるというふうに考えております。したがいまして、その業務が不適切である場合には善良の風俗等を害することになろうと考えられますが、しかし、営業そのものは、今申しましたように健全に行われていけばそれは国民に大変潤いをもたらすものであるということでございまして、健全化を図っていくことが大事な営業である、かように考えております。
これに対しまして、風俗関連営業(注:現在の「店舗型性風俗特殊営業」)は、いわゆるセックス産業でございまして、性に関する役務であるとか見せ物あるいは場所、物品、そういうものを提供するものでございまして、そういうものが営業の本質でございますから、どうしても売春なりわいせつなりというものに結びつきやすい、さらに少年の性非行を助長しやすい営業であるというふうに考えられるわけでございます。こういうものはやはり公の立場からこれを公認するということができない営業であるというふうに考えられますので、届け出をさせまして、そうして実態を把握いたしましてしっかり規制をした上で、そこに違反があれば厳正に対処すべきものである、かように考えております。
○和田(貞)委員
若干わかったようなわからぬようなことでございますが、分けて、一つ高じていけば賭博性の疑いが非常に強くなってくる、一つは性犯罪を犯す可能性というものが生じてくるという二つの要素が風俗営業と風俗関連営業(注:現在の「店舗型性風俗特殊営業」)の中にあると思います。
そこで、私が不思議でならぬのは、後でまた議論をいたしますが、例えば、極めて健全と言われるような、賭博性を伴わない娯楽的な、むしろ子供たちに頭の体操になるような、これは小さいおもちゃもありますが、そういうものを含めたゲームセンターを風俗営業につけ加えて許可制にする。ところが、売春の場所提供の疑いがというものが非常に濃厚であるというラブホテル、あるいは性行為それ自体、売春のずばりを公然とやっているトルコぶろ、そういうようなものを風俗関連営業(注:現在の「店舗型性風俗特殊営業」)として届け出制にしている。その点が私はわからぬわけです。その点のお考え方をひとつ。
○鈴木(良)政府委員
風俗営業と申しますのは、先ほどのように、健全に行われれば国民に娯楽、憩いというものを与えるものであるということでございます。不健全に行われる要素というものもないわけでございませんので、その点につきましてはやはり規制がどうしても必要になる部分でございます。この部分は、先生お話しの、何といいますか、売春、わいせつ、賭博という問題も全部許可営業のそれぞれの業種には関連があるものでございます。それから風俗関連営業(注:現在の「店舗型性風俗特殊営業」)の方は、これはほとんどセックスだけという感じのものでございまして、その点で違うわけでございます。
今お尋ねの、なぜ一方を許可制にして一方を届け出制にするのかということでございますが、先ほど申しましたように、風俗関連営業(注:現在の「店舗型性風俗特殊営業」)の方は、これを公認してそうして健全化を図るという業態になじまない、むしろ一定の規制を加えて、ある意味では封じ込めをして、そうして行き過ぎに対しては厳しく対処する、こういう形が一番現時点の情勢に合うのではないか、こういう形で取り組んだものでございます。 |
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質問者の発言 |
答弁者(政府委員)の発言 |
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