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| 「インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律の一部を改正する法律」の公布について |
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「インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律の一部を改正する法律(平成20年法律第52号。以下「改正法」という。)」については、第169回国会において成立し、本日別紙のとおり公布された。
本改正法は、インターネット異性紹介事業の利用に起因する児童買春その他の犯罪が多発していることにかんがみ、インターネット異性紹介事業者に対する規制の強化を行うとともに、児童によるインターネット異性紹介事業の利用を防止するための民間活動の促進に関する措置を講ずることで児童の被害防止対策を強化するものであり、改正の要点は下記1のとおりである。
各都道府県警察にあっては、本改正法の制定の趣旨を踏まえ、下記2の諸点に留意して広報啓発活動の強化及び改正法の周知・徹底に努めるとともに、改正法の施行に万全を期すべく所要の準備を進められたい。 |
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| 記 |
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1 改正の要点
(1) インターネット異性紹介事業者に対する規制の強化
ア 届出
インターネット異性紹介事業を行おうとする者は、事務所(事務所のない者にあっては、住居。)の所在地を管轄する都道府県公安委員会(以下「公安委員会」という。)に届出をしなければならず、届出をしないでインターネット異性紹介事業を行った者は処罰(6月以下の懲役又は100万円以下の罰金)される。(第7条及び第32条第1号関係)
イ 欠格事由
暴力団員その他の一定の事由に該当する者は、インターネット異性紹介事業を行ってはならない。(第8条関係)
ウ 名義貸しの禁止
届出をした者は、自己の名義をもって、他人にインターネット異性紹介事業を行わせてはならない。(第9条関係)
エ 禁止誘引行為の追加
何人でも、現行法で禁止されている行為のほか、インターネット異性紹介事業を利用して、児童を異性交際の相手方となるように誘引し、又は人を児童との異性交際の相手方となるように誘引する行為をしてはならない。
なお、行為に対する罰則は定められていない。(第6条第5号及び第33条関係)
オ 禁止誘引行為の防止措置
インターネット異性紹介事業者は、禁止誘引行為が行われていることを知ったときは、速やかに当該禁止誘引行為に係る異性交際情報を公衆が閲覧できないようにするための措置をとらなければならない。(第12条第1項関係)
カ 監督措置
公安委員会は、インターネット異性紹介事業者がこの法律の規定等に違反したと認めるときは、当該インターネット異性紹介事業者に対し必要な指示をすることができ、インターネット異性紹介事業者がこの法律に規定する罪等に当たる行為をしたと認めるときは事業の停止を、欠格事由に該当することが判明したときは、事業の廃止を、それぞれ当該インターネット異性紹介事業者に対し命ずることができる。また、必要な限度において、インターネット異性紹介事業者に対し、その行うインターネット異性紹介事業に関し報告又は資料の提出を求めることができる。(第13条、第14条、第15条及び第16条関係)
(2) 児童によるインターネット異性紹介事業の利用を防止するための民間活動の促進
ア 登録誘引情報提供機関制度の導入
(ア) 登録誘引情報提供機関の登録
国家公安委員会は、禁止誘引行為の防止措置の実施の確保を目的として禁止誘引行為に係る異性交際情報を収集し、インターネット異性紹介事業者に提供する業務を行う者であって、一定の基準に適合するものから申請があったときは、登録誘引情報提供機関として登録しなければならない。(第18条関係)
(イ) 登録誘引情報提供機関に対する情報の提供
国家公安委員会又は公安委員会は、登録誘引情報提供機関の求めに応じ、インターネット異性紹介事業者の名称、連絡先等に関する情報を提供することができることとし、登録誘引情報提供機関の役員等は、誘引情報提供業務に関し知り得た秘密を漏らしてはならない。(第20条及び第22条関係)
(ウ) 監督措置
国家公安委員会は、登録誘引情報提供機関がこの法律の規定に違反したと認めるときは、誘引情報提供業務の方法を改善するため必要な措置をとるべきことを命ずることができる。(第24条関係)
イ インターネット異性紹介事業者に必要な電気通信役務を提供する事業者等の責務
インターネット異性紹介事業に必要な電気通信役務を提供する事業者(アクセスプロバイダ、アクセスプロバイダとしての携帯電話会社、レンタルサーバ事業者等)は、児童の使用に係る通信端末機器について、インターネット異性紹介事業を利用するための電気通信の児童利用制限を行う役務(フィルタリングサービス)等を提供すること等に努め、児童の保護者は当該役務等を利用すること等に努めなければならない。(第3条第2項及び第4条関係)
(3) 施行期日
この法律は、公布の日から起算して6月を超えない範囲内で政令で定める日から施行する。ただし、第3条、第4条及び第6条の改正規定については、公布の日から起算して3月を経過した日から施行する。
2 当面講じるべき措置
(1) 広報啓発、法の周知・徹底
プロバイダ等連絡協議会、ネットカフェ連絡協議会等の事業者団体を通じ、又は学校、PTA等関係機関と連携して、サイバーセキュリティカレッジ、学校警察連絡協議会、非行防止教室、地域安全活動等の機会を利用するなどにより、次のそれぞれの対象に応じ、以下の諸点に関する広報啓発活動の強化及び改正法の周知・徹底に努めること。
ア インターネット異性紹介事業者
(ア) 児童にインターネット異性紹介事業を利用させてはならないこと。
(イ) 児童の健全な育成に配慮するよう努めなければならないこと。
(ウ) インターネット異性紹介事業の届出義務の創設
(エ) インターネット異性紹介事業者による児童に係る誘引情報の削除義務の創設
(オ) 事業停止命令の創設、欠格事由・事業廃止命令の創設、名義貸しの禁止
(カ) 登録誘引情報提供機関制度の創設
インターネット異性紹介事業者が禁止誘引行為を速やかに認知し、その削除措置の実施を確保するために登録誘引情報提供機関が創設されること。
イ 役務提供事業者(インターネット異性紹介事業に必要な電気通信役務(電気通信事業法第2条第3号に規定する電気通信役務)を提供する事業者)
(ア) フィルタリングサービスの提供等児童によるインターネット異性紹介事業の利用の防止に資するよう努めなければならないこと。
(イ) 児童の健全な育成に配慮するよう努めなければならないこと。
ウ 児童
(ア) 児童がインターネット異性紹介事業を利用することの危険性
インターネット異性紹介事業の利用に起因する児童買春その他の犯罪行為により児童が心身の被害を受けるおそれがあること。
(イ) 児童はインターネット異性紹介事業を利用してはならないこと。
(ウ) 禁止誘引行為を行ってはならないこと。禁止誘引行為に係る書き込みは削除されること。また、特定の禁止誘引行為は犯罪であること。
エ 保護者
(ア) 児童がインターネット異性紹介事業を利用することの危険性
インターネット異性紹介事業の利用に起因する児童買春その他の犯罪行為により児童が心身の被害を受けるおそれがあること。
(イ) 児童はインターネット異性紹介事業を利用してはならないこと。
(ウ) フィルタリングが児童の被害防止に有効であること。
(エ) 何人も禁止誘引行為を行ってはならないこと。禁止誘引行為に係る書き込みは削除されること。また、特定の禁止誘引行為は犯罪であること。
(オ) 登録誘引情報提供機関制度の創設
インターネット異性紹介事業者が禁止誘引行為を速やかに認知し、その削除措置の実施を確保するために登録誘引情報提供機関が創設されること。
(カ) 禁止誘引行為に係る書き込みを認知した際は、インターネット・ホットラインセンター、登録誘引情報提供機関又は警察に連絡することが望ましいこと。
(2) インターネット異性紹介事業者の把握
サイバーパトロール、捜査等を通じてインターネット異性紹介事業者を把握した際は、サイト名、URL、事業者名、事務所所在地、連絡先等について資料化し、届出制の確実な実施に備えること。事務所所在地が他都道府県であるものについては、別途示達するところにより改正法施行前に警察庁に報告を求め、管轄する都道府県に連絡する予定であるので、併せて資料化に努めること。
(3) インターネット異性紹介事業の届出事務等担当の選定
インターネット異性紹介事業の届出事務その他監督事務を担当する警察本部所属を選定し、所掌事務の整備を行うこと。 |
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| 別紙省略 |
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